こんにちは!化学プラント現場マンのいけちゃんです。
ポンプが停止する際に、ガチャンッ!!という音が鳴り響いていませんか?
私が勤めるプラントでは、ON-OFF制御で発停を繰り返すポンプがあり
そのポンプが停止するたびに、逆止弁付近で激しい音をならしていました(今もある)
【原因】
原因はポンプが停止する際に逆止弁が急閉することによる水撃の発生でした
【なぜ?】
なぜ逆止弁が急閉し、なぜ水撃が発生するのでしょうか?
ポンプが停止する=配管内流体の吐出方向の速度が減少していきます
その後、配管内の流体がポンプにむかって落ちてくるのです(逆流)
ポンプは停止する際、惰性で回るので、逆止弁はしばらく開いたままですが、
配管内の流体が逆流をした際に逆止弁は急激に閉止します
その落ちてきた流体が閉止した逆止弁に衝突することで水撃が発生し、激しい音がなります (下図 参考)
水撃は激しい音でうるさいだけでなく、圧力エネルギーが伝播することで配管などの設備を破壊することが往々にしてあります。
「また音がなっとるな~」と悠長に構えていると痛い目をみることになるかもしれません。
【対策】
ポンプが停止することで、流体の吐出方向の流速が急激に失われ逆流し、逆止弁が急閉、水撃が生じるのですから
対策としては、『配管内の流体が逆流をおこす前に逆止弁を閉止する』ことが対策になります
逆止弁の弁体にばねを用いて自閉力を増し、ポンプが停止した瞬間に逆止弁を強制閉止する機構を持ったティルティング逆止弁が有効です。
これにより、ポンプが停止した瞬間に、配管内流体が逆流を生じる前に、逆止弁を閉止することで水撃を防ぐことが可能です
この記事が何かの参考になれば幸いです